1.概要
    簿記とは先に説明したとおり金銭の出し入れを帳簿に記録する方法ですが、
   それには2種類の方法があります。それは単式簿記と複式簿記というものです。

     ◎単式簿記
       単式簿記とは、一つのものの出し入れだけを記録する方法です。
      例えば一度は記入経験あると思いますが、お小遣張や家計簿などがそれです。
      これは現金の出し入れだけを記入しますね。
      摘要に詳細を書いたりもしますが、一日分をまとめても問題なく、
      こういった場合、摘要はあってないようなものですね。

     ◎複式簿記
       複式簿記とは、一つのものの出し入れだけではなく、
      その出し入れに対し他のものの出し入れがあるので、
      それを分けて記録する方法です。単式より複雑です。
      単式同様に詳細を書きますが、その詳細一つ一つを追います。

   ここで今後説明していくのは、複式簿記になります。

   では、複式簿記についてもう少し詳しく説明しましょう。
   分けて記録といいましたが、それは具体的に解りやすくすると
   半分に割って左と右に記入するのです。
   その左右を貸借といい、割って記入を仕訳といいます。
   貸借はそれぞれ左側を借方(かりかた)、右側を貸方(かしかた)といいます。
   また、出し入れは勘定科目という決まった形式のもので見やすく表します。

<参考>
 仕訳
             左 ┃ 右
 100円のボールペンを購入し┃100円の現金を支払った
       なんでこうなるかは後々に・・

 借方と貸方
  ━━━━━┳━━━━━
   借 方  貸 方
       
   勘定科目(仕訳)
  (ボールペン) 100┃(現   金) 100

←のような図をT勘定といいます。(T字を書くため)

   この方法によって間違いや、損益、ものの移動を正確に把握することができ、
   いろいろと分析できるようになります。
   つまり・・
   借方になにか出し入れがあれば必ず貸方にも出し入れがあることになります。
   このように二方向に分けて行う簿記なので複式といいます。

   ┌─#豆知識(?) 補足#─────────────────────────┐
   |皆さんはよく貸借対照表という言葉を耳にすると思います。        │
   |この貸借対照表はその借と貸がちゃんと一致しますよってことを      │
   |あらわす表−書類です。                        │
   |英語でBlance Sheet (バランスシート)なんて耳にする方多いのでは?    │
   |つまり右と左が一致するバランスの表・・シートということです。     │
   |このおかげ(?)で勉強にはよくB/S(ビーエス)という言葉を用います。    │
   |貸借対照表って長いですから・・^^;                   │
   |これからの文章もB/Sと書いていきますので、               │
   |B/Sは貸借対照表であることを覚えてくださいね。             │
   |同様に損益計算書っていうのも聞くかな?                │
   |これはその会社の営業の損益を計算する書類です。(読んで字の・・ですね。)│
   |英語ではProfit and Loss Statement                   │
   |同じようにこれも略してP/L(ピーエル)といいます。今後もP/Lと書きます。 │
   └───────────────────────────────────┘

   さて、概要はここまでとし、次から中身をやりましょう。

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